少年たち

先生の言うことを聞かずに好き放題してやったと自慢げに武勇伝を語る少年を見てモラルを疑った

どうして悪事をこんなにも楽しそうに話すのだろうと理解できなかった

先生は大人はいつだって「正しいこと」を言う

そしてそれに従うことが「正しい」のだという感覚がある

小さな子どもにだって人々に共有されたある種の「正しさ」をちゃんと知っていて

それに照らし合わせながら良いことと悪いことの判断ができる

授業中にお友達とおしゃべりすることは悪いことで静かに座って話を聞くことが良いことだということくらい分かりきっている

自分の中から湧き上がる自然な欲求を抑え、言うことを聞くことが正しいことであると繰り返し繰り返し教わりながら育っている

教育やしつけは何をしているのか?

子どもに自分の中から自分を追い出し、正しいとされているものをインストールすることを強いている

言うことを聞かずに暴れてやったと語る少年は自我を守るための戦いをどこかで誇らしく感じていたのかも知れない

 

人を見下し悪口を言い暴力で従わせようとする少年がいた

自分の感情を表現するだけの言葉を持たず消化不良のまま抱えた気持ちを清算するために暴力という手段にでる

傷付け、従わせることで自分の影響力を確認し存在を示す

自分を大きく見せなくては気が済まないのは本当は自分が小さいことを知っているから