サンタなんていない
サンタなんていない。クリスマスのプレゼントを運ぶのは赤い衣装を着た白髭のお爺さんとトナカイではなくてお父さんとお母さんなんだ。
確かにそうかも知れない。子どもたちのところへプレゼントを運ぶ優しいお爺さんはいない。
だけれど「サンタ」がいないと言い切ってしまっていいのだろうか?
現に君の元にはswitchが届いた。クリスマス以外のタイミングでお父さんお母さんに頼んだところでなかなか高価なゲーム機は買ってもらえないだろう。
それを可能にしたのはクリスマスに子どもへプレゼントを贈るという風習だ。
それこそが「サンタ」なんだ。
より高次な抽象的概念である「サンタ」がおもちゃ屋にプレゼントを買いに行く両親という形をとってこの世界に影を落とした。そうして君はプレゼントを手にした。「サンタ」の働きは確かに存在している。